10月27・28日、第4回目の講師招聘によるワークショップが開講されました。
今回の講師はきたまりさん。
彼女から発せられるパワーに皆引き込まれるようにワークショップスタート。
徐々に身体をほぐしていき、最終的に全身をアグレッシブに動かしていくという流れは、日々彼女のからだがどうやって構築し保たれているのかという、その方法を垣間見せるものでした。なんて言うんだろう。自分の身体に必要なことは自分しかわからなくて、その必要なことを補う為に必要な事をやっている。ただそれだけ。その当たり前のことがとても大切に感じられる時間でした。彼女の持つパワーでWS中、笑い声が皆からこぼれてくる。
後半は「移動する→ポーズ」という一つのルールに従って動くというワーク。
たった一つのルールだけれど、これにかなりとらわれて最初は皆、動き・展開ともに流れがぎこちないものに。
その様子をみて、ルールに補足が入っていく。ある意味そこで色々な条件が追加されるので制限自体が増えていくのだけれど、そうすることで動きに自由度が増している気がした。ルールがある方が自由に動ける。これはちょっと不思議な感覚だったな。
2日目もこのワークを続行。
ただ空間が変わったことで、感覚に大きな変化が。
前日とは全く違うお互いの関わり方が見えてくる。
空間が広くなったことで、感じるより先に周りを見てしまう。
感じてみる、ではなく、見て感じる。
少しずつずれてくる微妙な感覚。
それでも、そのズレの中から一瞬全員がはまる時があって、そういう瞬間が凄く不思議で面白かった。
作為的でない一致。と不一致。
自分の感覚を信じて動くことで生まれてくる他者との関係性や、相手のことを感じて生まれた感覚がつくりだす関係性。
その違いを使い分けながら進んでいったこのワークは、今迄に味わったことのない不思議な時間でした。
この時間の続きはどうなっていくんだろう、そんなことを思わせる二日間でした。
1983年生まれ。ダンサー・振付家・2003年よりダンスカンパニーKIKIKIKIKIKI主宰。これまでに「トヨタコレオグラフィーアワード2008」"オーディエンス賞"「横浜ダンスコレクショR2010 」"未来にはばたく横浜賞"受賞。2010年~2013年伊丹アイホール「Take a chance project」や「KYOTO EXPERIMENT2011」で新作共同制作を行う。ダンスシーンの活性化と舞台芸術の可能性の広がりを目指し、2013年「Dance Fanfare Kyoto」を立ち上げる。2015-2016年度アトリエ劇研アソシエイトアーティスト。
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