笠井叡氏著【聖霊舞踏】を読む

笠井叡氏著【聖霊舞踏】(2013年:現代思潮新社 発行)

「肉体と神秘」の章、読了。


『人は物質であると同時に、単にひとつの形である』

単なる形だが、皮で包まれている。

多分、心も皮で包まれている。

皮膚がむけるとヒリヒリ痛い。

そうならないよう、人は本能的に心がけている。

まして、心の皮に関しては

かなりの必死さが伴うと思う。



『時計職人がいたように、肉体を創造した職人がいる』

雨の中を歩いていると

人生を刻々と刻んでいる気持ちになる。

雨の日の方が、より刻まれる。

たとえ、今私が無心でいても、

歩いて前に進むことはたやすい。



『休息は明日への不安を伴った猶予された時間にすぎない』

未来があるから、不安が生まれるのか。

不安があるから、前へ進めないのか。

不安なく今日を過ごすことは難しい。

でも、創ることで力がみなぎり

創られたものが、勇気を与えてくれる。


しかし、少しの休息は大切だ。

一粒の水滴が

水面上を広がって

波紋がなくなるくらいの

穏やかな時間が

日々のどこかに必要だと思う。


松永 亜紀子